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リ物基 基問103

点A、B、Cにおけるエネルギー状況を表にまとめてみましょう。

 

▼エネルギー公式

 位置エネルギー

  \(U=mgh\)

 運動エネルギー

  \(K=\frac{1}{2}mv^2\) 

 

 

  A B C
位置エネルギー

\(mgh\)

=m・9.8・1.6 

 0

 \(mgh\)

=m・9.8・1.2

運動エネルギー  0

 \(\frac{1}{2}mv_B^2\)

 \(\frac{1}{2}mv_C^2\)
力学的エネルギー  E E

 

問題文に、物体の質量も高さの基準面も設定されていないので、最初に定義しておくのがいいですね。

 

(1)

小球の質量を\(m[kg]\)、点Bの高さを位置エネルギーの基準面とする。

点Aと点Bとの間での力学的エネルギー保存則より

 \(mgh=\displaystyle\frac{1}{2}mv_B^2\)

\(×\frac{2}{m}\)

 \(2gh=v_B^2\)

 

 \(v_B^2=2×9.8×1.6\)

 

 \(v_B=\sqrt{2×9.8×1.6}\)

 

 \(v_B=\sqrt{\displaystyle\frac{2×98×16}{10×10}}\)

 

 \(v_B=\sqrt{\displaystyle\frac{2×2×49×16}{10×10}}\)

 

 \(v_B=\displaystyle\frac{2×7×4}{10}\)

 

 \(v_B=5.6m/s\)

 

 

ルートの中身を計算し始めてしまうと\(\sqrt{31.36}\)を処理するのにめんどくささがありますので、計算する前に素因数分解してしまう方がいいでしょう。仮にそのことを忘れて\(\sqrt{31.36}\)が出てしまっても、\(\frac{1}{10}\sqrt{3136}\)としてしまえば3136を素因数分解することで、一応計算はできます。

 

▼大きいルートの計算

 素因数分解を利用する

 

 

(2)

点Aと点Cとの間での力学的エネルギー保存則より

 \(mgh_A=\displaystyle\frac{1}{2}mv_C^2+mgh_B\)

\(×\frac{2}{m}\)

 \(2gh_A=v_C^2+2gh_B\)

 \(v_C^2=2gh_B-2gh_A\)

 \(v_C^2=2×9.8×(1.60-1.20)\)

 \(v_C=2.8m/s\)

 

 

(3)

点Cから先は、仰角60°に\(2.8m/s\)の初速度で投げ出された斜方投射の問題だと読み替えます。

\(v_C\)を鉛直方向と水平方向に分解すると、鉛直成分は\(1.4\sqrt{3}[m/s]\)、水平成分は\(1.4m/s\)になります。

 

点Cから投げ出されたあとから、最高点に到達するまでの時間は、鉛直成分だけ考えて、

\(v_y=v_{0y}-gt\) より

\(0=1.4\sqrt{3}-9.8t\)

\(9.8t=1.4\sqrt{3}\)

\(t=\displaystyle\frac{1.4\sqrt{3}}{9.8}\)

 

このときの高さは、

\(y=v_{0y}t-\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\)

 

\(y=1.4\sqrt{3}・\displaystyle\frac{1.4\sqrt{3}}{9.8}-4.9・\frac{1.4^2・3}{9.8^2}\)

 

\(y=\displaystyle\frac{1.4^2・3}{9.8}-\frac{1}{2}・\frac{1.4^2・3}{9.8}\)

 

\(y=\displaystyle\frac{1}{2}・\frac{1.4^2・3}{9.8}\)

 

\(y=0.30m\)

 

よって、地面からの高さは

\(1.2+0.30=1.50m\)