(1)(あ)
\(P\)から\(BS\)に垂線\(PR\)を下すと、\(∠SPR=θ_1\)より
\(PS(t)sinθ_1=RS\)
\(PS(t)sinθ_1=v_1(t_s-t)\)
∴
\(PS(t)=\displaystyle\frac{v_1(t_s-t)}{sinθ_1}\)
(い)
\(PQ(t)=v_2(t_s-t)\)
(う)
\(△PSQ\)において、\(∠PSQ=θ_2\)より
\(PS(t)sinθ_2=v_2(t_s-t)\)
\(PS(t)=\displaystyle\frac{v_2(t_s-t)}{sinθ_2}\)
よって(あ)の式とつないで、
\(\displaystyle\frac{v_1(t_s-t)}{sinθ_1}=\frac{v_2(t_s-t)}{sinθ_2}\)
\(sinθ_2=\displaystyle\frac{v_2}{v_1}sinθ_1\)
(2)問1
波面が点\(P\)から点\(Q\)に進む間に、船は点\(P\)から点\(S\)まで進むので、
\(PQ=c(t_s-t)\),\(PS=V(t_s-t)\)
\(PSsinθ=PQ\)
\(Vsinθ=c\)
\(sinθ=\displaystyle\frac{c}{V}\)
くさび型波面ができるためには
\(sinθ=\displaystyle\frac{c}{V}<1\) より
\(c<V\)
(3)(え)
位相が一定である位置が進む速度とは、ふだん「波の速度」と呼んでいるもののことです。波の速度は位相速度とも呼ばれます。
[解法1]
波の公式を用いて
\(c=fλ\)
\(c=\)\(\displaystyle\frac{2π}{2π}\)\(・fλ\)
\(c=2πf・\displaystyle\frac{λ}{2π}\)
\(c=\displaystyle\frac{ω}{k}\)
[解法2]
位相が一定であるから、時刻が\(t\)から\(Δt\)だけ変化したとき、\(θ_0\)の位置が\(x\)から\(Δx\)だけ変化したとすると、
\(θ_0=kx-ωt=k(x+Δx)-ω(t+Δt)\)
\(kx-ωt=kx+kΔx-ωt-ωΔt\)
\(kΔx=ωΔt\)
\(\displaystyle\frac{Δx}{Δt}=\frac{ω}{k}\)
これは、波が\(Δt\)間に\(Δx\)だけ進む速さであり、「波の速度」が「位相速度」のことなので、
\(c=\displaystyle\frac{ω}{k}\)
問2
波形は、\(T[s]\)経過すると、\(λ[m]\)だけ進むので、
時間\(\frac{1}{4f}\)経過、つまり\(\frac{T}{4}\)経過する間には、\(\frac{λ}{4}\)進む。グラフには解答欄の範囲内で、\(\frac{λ}{4}\)だけ進んだ波形を描けばよい。
(\((0,-a)\)から始まり、\((\frac{λ}{4},0)\)、\((\frac{λ}{2},a)\)を通るような正弦波)
(お)
与えられた値から、そのまま計算を進める問題
\(h=\)\(h_1\)\(+h_2\)
\(h=\)\(asin(k_1x-ω_1t)\)\(+asin(k_2-ω_2t)\)
\(k_1=k+Δk\)、\(k_2=k-Δk\)
\(ω_1=ω+Δω\)、\(ω_2=ω-Δω\)
\(h=\)\(asin[(k+Δk)x-(ω+Δω)t]\)\(+asin[(k-Δk)x-(ω-Δω)t]\)
\(h=\)\(asin(kx+Δk・x-ωt-Δω・t)\)\(+asin(kx-Δk・x-ωt+Δω・t)\)
\(h=\)\(asin[(kx-ωt)+(Δk・x-Δω・t)]\)\(+asin[(kx-ωt)-(Δk・x-Δω・t)]\)
∴
\(h=2acos(Δk・x-Δω・t)sin(kx-ωt)\)
(か)
これも問題文の誘導に乗っかりながら式変形を進める問題
「波1と波2の位相速度が等しい場合」とあるので、位相速度\(c=\displaystyle\frac{ω}{k}\)について与えられた値を代入しながら式変形する。
\(c=\displaystyle\frac{ω_1}{k_1}=\frac{ω_2}{k_2}\)
\(\displaystyle\frac{ω+Δω}{k+Δk}=\frac{ω-Δω}{k-Δk}\)
\((ω+Δω)(k-Δk)=(ω-Δω)(k+Δk)\)
\((ωk-ωΔk+Δω・k-Δω・Δk)=(ωk+ωΔk-Δω・k-Δω・Δk)\)
\((-ωΔk+Δω・k)=(ωΔk-Δω・k)\)
\(2Δω・k=2ωΔk\)
\(\displaystyle\frac{Δω}{Δk}=\frac{ω}{k}\)
よって、群速度と位相速度は等しくなる。②\(c=v_G\)
(き)
\(ω_1=2πf_1\)、\(ω_2=2πf_2\) より
\(f_1-f_2=\displaystyle\frac{ω_1}{2π}-\frac{ω_2}{2π}=\frac{\omega_1-\omega_2}{2\pi}\)
問3
位相速度cについて、
\(c=\displaystyle\frac{ω}{k}=\frac{\sqrt{gk}}{k}=\sqrt{\frac{g}{k}}\)
また、\(ω(k)=α\sqrt{k}\)において\(α=\sqrt{g}\)として、
\(ω(k+Δk)=ω(k)+\displaystyle\frac{\sqrt{g}Δk}{2\sqrt{k}}\)
\(Δω=ω(k+Δk)-ω(k)=\displaystyle\frac{\sqrt{g}Δk}{2\sqrt{k}}\)
であるから、群速度\(v_G\)について
\(v_G=\displaystyle\frac{Δω}{Δk}=\frac{1}{2}\sqrt\frac{g}{k}=\frac{1}{2}c\)
∴
\(v_G=\displaystyle\frac{1}{2}c\)
∴
\(\displaystyle\frac{v_G}{c}=\frac{1}{2}\)