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リ物基 基例12

(1)

まず重力を作図しましょう。

次に、斜面に平行な軸と、斜面に垂直な軸を補助線として用意しておきます。

それぞれの軸に向かって、重力を分解します。

色付けした直角三角形に注目します。●の角度の大きさは\(90°-\theta\)ですね。

 

同位角は等しいので、その上にある●の角度の大きさも\(90°-\theta\)です。

 

重力の分力がなす角は\(90°\)なので、図で赤く示した\(\theta\)を取ることができます。

直角三角形において、斜辺に対して、\(\theta\)を挟む側の辺が、斜辺の\(cos\theta\)倍となるので、斜面に垂直な方向の分力の大きさが\(mgcos\theta\)となります。

 

なので、そうでない方の分力の大きさは\(mgsin\theta\)となりますね。

そこまでで作図を終えてしまうと、物体はつりあいを保てません。

斜面上で物体が静止しているためには、斜面に平行に上向きの弾性力\(F\)斜面に垂直な垂直抗力\(N\)が必要です。

 

そして、それぞれの軸で力がつり合えばいいので、

 

 \(F\)\(=\)\(mgsin\theta\)

 \(N\)\(=\)\(mgcos\theta\)

 

となりますね。

 

(2)

弾性力\(F\)は、フックの法則から\(F=kx\)と書き換えることができます。

これを、(1)の答えに代入すれば、

 

\(F\)\(=\)\(mgsin\theta\)

 

\(kx\)\(=\)\(mgsin\theta\)

 

\(x=\displaystyle\frac{mgsin\theta}{k}\)

 

となります。