(1)
\(10m\)の高さから自由落下させたところ、\(6.4m\)の高さまで跳ね上がった、という情報が分かるので、
\(h'=e^2h\) より
\(6.4=e^2×10\)
\(e^2=\displaystyle\frac{6.4}{10}=\frac{64}{100}\)
\(e=\displaystyle\frac{8}{10}\)
よって
\(e=0.80\)
これが一番早く求まる方法でしょう。
リードの模範解答の欄外にある[別解]を使っている形です。
(2)
ボールが\(10m\)の高さから自由落下するのに要する時間は、自由落下の高さの公式を使って、
\(h=\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\)
\(10=\displaystyle\frac{1}{2}・9.8・t^2\)
\(t^2=\displaystyle\frac{10}{4.9}=\frac{100}{49}\)
\(t=\displaystyle\frac{10}{7}\)
と求まります。そして、反発係数\(e\)の床をバウンドして最高点まで上がるのに要する時間\(t'\)には、はじめの高さから自由落下するのに要する時間を\(t\)とすると、
\(t'=et\)
という関係がありますので、
\(t'=0.80×\displaystyle\frac{10}{7}\)
\(t'=\displaystyle\frac{8}{7}\)
これらの和は、
\(T=t+t'\)
\(T=t+et\)
\(T=\displaystyle\frac{10}{7}+\frac{8}{7}\)
\(=\displaystyle\frac{18}{7}≒2.6s\)
とできます。もちろんリードの模範解答どおり、落体の公式を駆使しても答えに到達することができます。
(3)
\(2\)回目に床に衝突する直前の速さは、\(1\)回目に床に衝突した直後の速さと同じです。
\(1\)回目に床に衝突した直後の速さは、\(1\)回目に床に衝突する直前の速さの\(e\)倍です。
これは、
\(v'=ev\)
という関係で表されます。
とりあえず、最初に床に落ちる直前にはどのくらいの速さになっているかを知る必要がありそうです。
\(v=gt\) より、\(t=\displaystyle\frac{10}{7}\)が求まっているので、
\(v=9.8×\displaystyle\frac{10}{7}\)
\(=14m/s\)
そして、\(1\)回目の衝突直後の速さは
\(v'=ev\) より
\(v'=0.80×14\)
\(=11.2≒11m/s\)
これが\(2\)回目の衝突直前の速さと同じなので、これが答えということになります。
さらに、\(2\)回目の衝突直後の速さは、さらに\(e\)倍して、
\(v''=ev'\) より
\(v''=0.80×11.2\)
\(=8.96≒9.0m/s\)
となりました。