· 

リ物 応158

(1)

クインケ管を\(x[m]\)引き出すと、\(A\)→\(C\)→\(B\)の経路は\(2x[m]\)だけ長くなります。

 

いま、\(A\)→\(C\)→\(B\)の経路と、\(A\)→\(D\)→\(B\)の経路の経路差が\(L[m]\)であったとして、この時に音が弱め合って聞こえていたとします。

 

すると、弱め合いの干渉条件の式から

 \(L=(m+\frac{1}{2})\lambda\)  \((m=0,1,2…)\)

が成立しています。

 

クインケ管を\(9.00cm\)、つまり\(0.0900m\)だけ伸ばすと、経路差は\(18.0cm\)、つまり\(0.180m\)だけ伸びたときに再び弱め合うので、

 \(L+0.180=[(m+1)+\frac{1}{2}]\lambda\)

 \(L+0.180=(m+\frac{1}{2})\lambda+\lambda\)

 \(\lambda=0.180[m]\)

 

となります。

 

ここで、有効数字の概念ですが、リードの解答では、かけ算の有効数字のルールに則って\(9.00×2=18.0\)としていますが、足し算を使うと\(9.00+9.00=18.00\)となってしまいます。

これは有効数字の端数処理による別解で、どちらの可能性もあります。有効数字の計算は手順によって別解が出てくることもあります。

 

通常、それのブレを含めても最終的な解答は一つになるように作られていますので、ここは途中式の段階だということで、\(0.180[m]\)でも\(0.1800[m]\)でもどちらでもいいと割り切って進めましょう。

 

さて、話を戻します。\(v=f\lambda\)より

 \(f=\displaystyle\frac{v}{\lambda}\)

 

 \(f=\displaystyle\frac{342}{0.180}=1.90×10^3[Hz]\)

 

 

(2)

(1)と同様に考えると、クインケ管を\(9.50cm\)だけ引き出すと、経路差は\(9.50×2=19.0cm\)だけ伸びます。同様の計算によって、

 \(\lambda=0.190[m]\)

 

これも足し算を使ったとして\(19.00cm\)と解釈しても、ここでは問題ありません。

 

振動数は音の高さを表します。気温が変化すると、音速は変化しますが、音の高さが変化することはありませんね。振動数は温度によって変化しません。なので、(1)と同じ\(f=1.90×10^3[Hz]\)が使えるので、

 \(v=f\lambda\) より

 \(v=1.90×10^3 × 0.190\)

 \(v=361[m/s]\)