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リ物 基221

(1)

極板を広げる前 \(Q_0=C_0V\) が成立している。

ここで、

 \(C_0=\varepsilon_0\displaystyle\frac{S}{d}\)

より、極板間隔を広げると、電気容量は

 \(C'=\varepsilon_0\displaystyle\frac{S}{3d}\)

 

  \(=\displaystyle\frac{1}{3}・\varepsilon_0\frac{S}{d}\)

 

  \(=\displaystyle\frac{1}{3}C_0\)

 

となる。コンデンサーを電池につないだまま極板間隔を広げると、\(V\)が一定のままであるから、電気容量と電気量を別の文字で書くことにして、

 \(Q=C'V\)

となる。先ほどの式を代入すると、

 \(Q=\displaystyle\frac{1}{3}C_0V\)

 

 \(Q=\displaystyle\frac{1}{3}Q_0\)

 

  \(=3.0×10^{-11}C\)

 

(2)

初めの電気量が\(9.0×10^{-11}C\)、極板を広げた後の電気量が\(3.0×10^{-11}C\)であるから、電荷は電池に逆らって流れていると考えられる。よって向きは②

 

そして、その量は、操作前後の電気量の差を求めてやればいいので、

 \(\Delta Q=9.0×10^{-11}-3.0×10^{-11}\)

  \(=6.0×10^{-11}C\)

 

ここでは大きさを問われているので、ひき算を逆に計算してマイナスがついたとしても、ちゃんと正の数で答えてやれば正解になります。