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リ物基 基問36

斜方投射の問題です。これも、鉛直方向には単なる投げ上げの問題、水平方向には等速直線運動の問題、と切り分けて、軸ごとに運動を調べると、イメージしているほどの難しさはなくなります。

 

(1)

縦軸だけ考えると、投げ上げたあと、最高点で速度がゼロになる、と考えることができます。

問題の図を見ると、鉛直方向には初速度が\(9.8m/s\)ですので、\(9.8m/s\)で鉛直投げ上げをしたときに、何秒後に最高点に到達しますか、と読み替えてやるといいですね。

 

 \(v_y=v_{0y}-gt\) より、最高点で速度の鉛直成分がゼロとすると、

 \(0=9.8-9.8t\)

 \(t=1.0[s]\)

 

このときの高さは、

 \(h=v_{0y}t-\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\)  より、

 \(h=9.8×1.0-\displaystyle\frac{1}{2}×9.8×1.0^2\) 

 \(h=9.8-4.9\)

 \(h=4.9[m]\)

 

 

(2)

先入観からイメージしにくい人もいるようですが、最高点まで上がる時間と、最高点から地面に戻る時間は同じです。

なので、運動の軌道も、最高点を軸に、きれいに左右対称になります。

最高点まで\(1.0[s]\)かかりますので、そこから地面に戻る時間も同じ\(1.0[s]\)となります。これを短く説明する表現として、「運動の対称性」という言葉があります。

 

 運動の対称性より、小球が水平面に落下するまでの時間は\(2.0[s]\)であるから、

 \(l=v_{0x}t\) より

 \(l=10×2.0=20[m]\)