(1)
電流が流れる向きと、電子が動く向きは、逆向きです。
なので、自由電子の動いている向きは 右から左 です。
(2)
まずは電流の式を覚えておきましょう。
\(Q=It\) より
\(Q=1.6×1.0\)
\(Q=1.6[C]\)
(3)
電気量は、電子の個数×電子1つの電気量 で計算できます。
電気素量\(e\)は\(e=1.6×10^{-19}[C]\)ですが、自由電子はマイナスの電荷をもちますので、
自由電子1つの電気量は電気素量にマイナスがついて、\(e=-1.6×10^{-19}[C]\)、と問題文に与えらえています。
いま、マイナスを考え始めるとややこしいですので、「電気量=電子数×電気素量」という公式の骨組みの部分を使って考えてみましょう。
\(Q=ne\) より
\(1.6=n×1.6×10^{-16}\)
\(n=1.0×10^{19}[個]\)
となります。
どうしてもマイナスの行方が気になる人は、(2)に戻って考えてみます。(2)で求めたものは電気量の絶対値\(Q\)を求めたのであって、実際にはマイナスの電荷が通過していますので、電気量もマイナスの値になるはずです。
これに気付いていれば、
\(Q=ne\) より
\(-1.6=n×(-1.6×10^{-16})\)
という立式になりますので、つじつまは合うと思います。ただ、この方法は考え方がややこしい上に、符号ミスを引き起こしてしまいますので、もっと単純に、個数は正の数になるはずだから、というような考え方で符号を判断すれば、それで十分です。