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リ物 基337

(1)

領域Ⅰでは、原子核はローレンツ力を受けますが、電場をかけてそれを打ち消しています。

ちょうどローレンツ力\(qvB\)と、クーロン力\(qE\)がつり合った状態ですので、力のつり合いから、

 \(qE=qvB\) より

 

 \(v=\displaystyle\frac{E}{B}\)

 

向きはフレミングの法則から、紙面のウラからオモテへの向きですね。

 

 

(2)

円運動している間は、等速の円運動ですので運動方程式で解けます。

 

 \(m\displaystyle\frac{v^2}{r}=qvB\) より

 

 \(m\displaystyle\frac{v^2}{\frac{l}{2}}=ZevB\)

 

 \(m\displaystyle\frac{2v}{l}=ZeB\)

 

 \(l=\displaystyle\frac{2mv}{ZeB}\)

 

 \(l=\displaystyle\frac{2m}{ZeB}・\frac{E}{B}\)

 

  \(=\displaystyle\frac{2mE}{ZeB^2}\)

 

 

(3)

(2)の結果を見ると、\(E\)、\(B\)、\(Z\)が一定のとき、\(l\)は\(m\)の大小で変わる量だとわかります。

同じ元素ということで\(Z\)は同じですが、\(m\)が変わるとしたら、これは中性子の数によるものだと気づきます。

なので、中性子の数の違いによって\(m\)が異なることが説明できればいいので、同位体が混ざっていた、というようなことが書かれていればokでしょう。