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リ物 基339

\(\displaystyle^{238}_{92}U \rightarrow ^{206}_{82}Pb\)

 

となる過程をたどります。

 

\(\alpha\)崩壊をするときには、上下の数字とも変わりますが、\(\beta\)崩壊のときには、下の数字しか変わりません。

なので、まず\(\alpha\)崩壊が何回起こるのかを調べて、上の数字を調整してしまいます。

そのあとで、帳尻合わせをするために\(\beta\)崩壊の回数を調べる、という手順の解法になります。

 

▼崩壊回数問題

 ① まず上の添字を参考にして、\(\alpha\)崩壊数を調べる。

 ② 次に下の添字を参考にして、\(\beta\)崩壊数を調べる。

 

▼崩壊別 添字の変化の仕方

 \(\alpha\)崩壊 \(\displaystyle^{-4}_{-2}X\)

 \(\beta\)崩壊 \(\displaystyle^{\pm 0}_{+1}X\)

 

 

上の添字は \(238 \rightarrow 206\) ですので、\(32\)だけ減っています。

 \(32÷4=8\) より、\(\alpha\)崩壊は 8回です。

 

このとき、\(2×8=16\)から、同時に下の添字が\(16\)だけ減りますので、最初に与えられたウランが8回だけ\(\alpha\)崩壊すると、

 

\(\displaystyle^{238}_{92}U \rightarrow ^{206}_{76}X\)

 

となっています。原子番号\(76\)はオスミウム(\(Os\))ですが、わざわざそれを明記しなくても、何か別の元素\(X\)になった、という表記で十分です。

 

さて、次は下の添字を揃えなければいけませんが、下の添字は1ずつしか変化しませんので、求めるのは非常に簡単です。

 \(76\)から\(82\)になればいいですので、\(\beta\)崩壊は 6回ですね。