\(\displaystyle^{238}_{92}U \rightarrow ^{206}_{82}Pb\)
となる過程をたどります。
\(\alpha\)崩壊をするときには、上下の数字とも変わりますが、\(\beta\)崩壊のときには、下の数字しか変わりません。
なので、まず\(\alpha\)崩壊が何回起こるのかを調べて、上の数字を調整してしまいます。
そのあとで、帳尻合わせをするために\(\beta\)崩壊の回数を調べる、という手順の解法になります。
▼崩壊回数問題
① まず上の添字を参考にして、\(\alpha\)崩壊数を調べる。
② 次に下の添字を参考にして、\(\beta\)崩壊数を調べる。
▼崩壊別 添字の変化の仕方
\(\alpha\)崩壊 \(\displaystyle^{-4}_{-2}X\)
\(\beta\)崩壊 \(\displaystyle^{\pm 0}_{+1}X\)
上の添字は \(238 \rightarrow 206\) ですので、\(32\)だけ減っています。
\(32÷4=8\) より、\(\alpha\)崩壊は 8回です。
このとき、\(2×8=16\)から、同時に下の添字が\(16\)だけ減りますので、最初に与えられたウランが8回だけ\(\alpha\)崩壊すると、
\(\displaystyle^{238}_{92}U \rightarrow ^{206}_{76}X\)
となっています。原子番号\(76\)はオスミウム(\(Os\))ですが、わざわざそれを明記しなくても、何か別の元素\(X\)になった、という表記で十分です。
さて、次は下の添字を揃えなければいけませんが、下の添字は1ずつしか変化しませんので、求めるのは非常に簡単です。
\(76\)から\(82\)になればいいですので、\(\beta\)崩壊は 6回ですね。