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リ物 基51

(1)

エレベーターが静止しているとき、物体の重さは\(49N\)であったということから、まず最初におもりの質量がいくらなのかを計算しておく。

 \(W=mg\) より

 \(49=m×9.8\)

 \(m=5.0[kg]\)

となる。

 

いま、エレベーターが上向きに加速しているので、見かけの重力(慣性力)はエレベーターの動きと逆向きの、下向きに加わることになる。

慣性力の公式は\(ma\)で表されるので、

 \(f=ma\) より

 \(f=5.0×1.2\)

 \(f=6.0[N]\)

となる。

 

元々の重さ\(49N\)に、さらにエレベーターが動くことによって下向きに\(6.0N\)で押さえつけられているというわけです。

よって、はかりの針が示す値は、

 \(49+6.0=55[N]\)

ということになります。

 

 

(2)

はかりの針が\(40N\)を示すということは、今度は、

 \(49-40=9N\)

だけ軽くなっています。

 

つまり、見かけの力が上向きに\(9N\)で働いている、ということですので、慣性力の公式を使って、

 \(f=ma\) より

 \(9=5.0a\)

 \(a=1.8[m/s^2]\)

となります。

見かけの力が上向きに働いている、ということから、エレベーターは下向きに動いている、ということも分かります。

 

 

※いま、この手順は、模範解答の方法を崩して、ゆっくり手順を追って計算した都合上、有効数字のルールを厳密に適用すると\(a=2m/s^2\)ということになってしまいます。ですが、問題文の桁数がすべて\(2\)ケタですので、解答は\(2\)ケタで答える、くらいのルールでいってしまって構いませんので、ここでは\(a=1.8m/s^2\)が解答です。特に問題設定のミスとか、解答のミス、という扱いではないでしょう。