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リ物基 基問202

レンツの法則についての問題です。

電磁誘導が起きたときに流れる電流の向きについて説明した法則を「レンツの法則」と言います。

 

簡単に言うと、「来るものは拒み、去る者は追う」という法則です。

コイルにN極が近づこうとすると、コイルは内部の磁場の変化を嫌って、N極さんどっか行ってください、とN極を発生させて反発し追うとします。

逆にN極を遠ざけると、ああN極さん、どこにも行かないでください、とS極を発生させて引き留めようとします。

 

基本図を見てみましょう。N極がコイルに近づいていますので、コイルの上部にはN極が発生します。このN極から上向きに磁力線が伸びますので、右ねじの法則を使うと、電流が反時計回りになることが分かります。

そして図のようになるわけですね。

 

さて、この基本図で、原理の部分をつかんだら、あとは、これと同じか逆かをたどっていくだけです。いちいち右ねじの法則を使って考えなくていいです。

 

 

(1)

S極が近づいていますので、コイル上部にはS極が発生します。基本図の逆の状況ですので、電流は逆に流れます。

よって ②

 

(2)

コイルを横に動かしていますが、結局のところは、コイルからN極が遠ざかってるのと同じです。基本図ではN極が近づくのに対して、(2)ではN極が遠ざかっていますので、基本図の逆の結果になるはずです。

よって ②

 

(3)

磁石のかわりに電磁石を使うことにしました。スイッチをオンにすると、電流が流れて、イラストの巻き方から右手の法則で考えるに、電磁石の下にはN極が発生します。

なにもなかった空間に、突如N極が発生したということは、コイルからしたら、無限遠方からすんごい速さでN極が目の前に近づいてきた、と考えることができるわけです。つまり、基本図の実験結果のもっと激しいことが起きています。

よって ①