(1)
最初の2秒間は加速度が一定なので、「等加速度運動」です。
等加速度運動をしている間は速度が時間に比例して増えていきますので、速度のグラフを書くときは直線状に比例グラフを書くことになります。
このとき、速度グラフの傾きが加速度を表しますので、傾きが\(3.0\)になるように引きます。
また、加速度の定義から
\(a=\displaystyle\frac{\Delta v}{\Delta t}\)
より
\(3.0=\displaystyle\frac{\Delta v}{2.0}\)
\(\Delta v=6.0m/s\)
ですので、2秒後には速さが\(6.0m/s\)になっていることが確かめられます。
次に、2秒~6秒の間は加速度がゼロです。なので速度は増えも減りもしませんので、速度グラフには横線を引くことになります。
速さが\(6.0m/s\)のまま一定なので、等速直線運動をしているということですね。
最後に加速度がマイナスとなる6秒~10秒のところに注目します。
同様に速度グラフで傾きが\(-2.0\)となるように引いてやるといいですが、加速度の定義式を使うと、
\(a=\displaystyle\frac{\Delta v}{\Delta t}\)
より
\(-2.0=\displaystyle\frac{\Delta v}{3.0}\)
\(\Delta v=-6.0m/s\)
となります。速さが\(6.0m/s\)のところから速度の変化が\(-6.0m/s\)ですので、最終的にちょうど速さがゼロになりますね。
これらをグラフに書きこむと、図のようになります。
(2)
速度グラフが描けたら、そこから進んだ距離を計算することができます。
速度グラフで描かれる面積が進んだ距離を表しますので、グラフの台形の面積計算をしましょう。
台形面積=(上底+下底)×高さ÷2
ですので
\(x=(4+9)×6÷2\)
\(x=39m\)
となります。
(3)
速度グラフで描かれる面積が進んだ距離を表しますので、今度は各時間から進んだ距離を算出します。
速度グラフから、最初の2秒間の面積を計算します。これを\(x_1\)としておきます。
\(x_1=\displaystyle\frac{1}{2}×2×6=6.0m\)
次に2秒~6秒の間の面積を計算します。これを\(x_2\)とします。
\(x_2=4×6=24m\)
最後に6秒~9秒の間の面積を計算します。これを\(x_3\)とします。
\(x_3=\displaystyle\frac{1}{2}×3×6=9.0m\)
これらの計算結果から、最初の2秒間で\(6.0m\)まで進みます。等加速度運動なので、距離は2次関数的に増加します。
その後、2~6秒で等速度で\(24m\)進みますので、6秒時点では\(30m\)の位置まで進むことになります。
この間は、等速度運動なので、距離グラフは一次関数的に直線で引くことになります。
最後に6~9秒で\(9.0m\)進んで、\(39m\)の地点までたどり着きますが、この間はマイナスの加速度ですので、減速している運動になります。なので距離グラフは二次関数的に描きはしますが、上に凸となるような放物線になるように描きます。
これらをなめらかに結んで、図のように描くと正解となります。
2秒時点と6秒時点でグラフが変に折れ曲がらないように気を付けて書くといいでしょう。