等加速度3公式の使い分けを明確にしておきます。
① \(v=v_0+at\)
基本はすべてこの式です。
② \(x=v_0t+\frac{1}{2}at^2\)
問題に[m]が関わるときはこの式を使います。
③ \(v^2-v_0^2=2ax\)
問題文に[s]が出ないときはこの式を使います。
このルールで解いていきましょう。
(1)
①の式を使いましょう。
\(v=v_0+at\) より
\(v=u+at\)
\(at=v-u\)
\(t=\displaystyle\frac{v-u}{a}[s]\)
問題文に単位が記載されているときは、解答にも単位をつける必要があります。
(2)
\([m]\)を求める問題なので、②の式を使いたいところですが、\([s]\)が出ていないときは、優先して③の式を使う方が楽に解けます。
\(v^2-v_0^2=2ax\) より
\(v^2-u^2=2al\)
\(l=\displaystyle\frac{v^2-u^2}{2a}[m]\)
では、気づかずに②の式を使って、計算し続けるとどうなるでしょうか。
\(x=v_0t+\frac{1}{2}at^2\) より
\(l=ut+\displaystyle\frac{1}{2}at^2\)
(1)より
\(t=\displaystyle\frac{v-u}{a}[s]\)
を代入して、
\(l=u・\displaystyle\frac{v-u}{a}+\frac{1}{2}a・(\frac{v-u}{a})^2\)
\(l=u・\displaystyle\frac{v-u}{a}+\frac{1}{2}a・\frac{(v-u)^2}{a^2}\)
\(l=\displaystyle\frac{2u(v-u)}{2a}+\frac{(v-u)^2}{2a}\)
\(l=\displaystyle\frac{2u(v-u)+(v-u)^2}{2a}\)
\(l=\displaystyle\frac{2uv-2u^2+v^2-2uv+u^2}{2a}\)
\(l=\displaystyle\frac{v^2-u^2}{2a}[m]\)
となり、求まりはするものの大変そうです。
(3)
こちらも、列車の中点がA地点を通過した時刻が不明なので③の式を使います。
②の式でも求まりはするでしょうが、さらに大変そうなので、別解は省略します。興味がある人は計算力試しにチャレンジしてみても面白いかもしれません。
初速度は\(u\)、列車の中点が通過するときの列車の速度は\(v'\)、列車の中点が通過するまでに列車が進んだ距離は\(\frac{l}{2}\)なので、
\(v^2-v_0^2=2ax\) より
\(v'^2-u^2=2a・\displaystyle\frac{l}{2}\)
ここに
\(l=\displaystyle\frac{v^2-u^2}{2a}\)
を代入すると、
\(v'^2-u^2=2a・\displaystyle\frac{v^2-u^2}{4a}\)
\(v'^2-u^2=\displaystyle\frac{v^2-u^2}{2}\)
\(v'^2=u^2+\displaystyle\frac{v^2-u^2}{2}\)
\(v'^2=\displaystyle\frac{2u^2}{2}+\frac{v^2-u^2}{2}\)
\(v'^2=\displaystyle\frac{2u^2+v^2-u^2}{2}\)
\(v'^2=\displaystyle\frac{u^2+v^2}{2}\)
\(v'=\sqrt{\displaystyle\frac{u^2+v^2}{2}}[m/s]\)
となります。