(1)
自動車Bの加速度は比較的簡単に求めることができます。
\(v=v_0+a_Bt\) より
\(18.0=24.0+a_B×2.0\)
\(2.0a_B=18.0-24.0\)
\(2.0a_B=-6.0\)
\(a_B=-3.0[m/s^2]\)
自動車Aの加速度は、いくつかの公式を組み合わせないと求められません。
自動車Aと自動車Bの速度を比較したとき、自動車Bの方が速いと、車間距離は短くなります。
自動車Aの方が速いと、車間距離は広がっていきます。
自動車Aと自動車Bの速度が同じ大きさだと、車間距離は変化せず保たれたままとなります。
\(t=4.0s\)のとき、車間距離は最短となり、\(5.0m\)だと書いてありますので、この瞬間、自動車Aと自動車Bがちょうど同じ速さになっている、と読み取らなければいけません。なかなか気づきにくいところですね。
自動車Aがアクセルを踏み始めた\(t=2.0s\)の時点から考えてみます。この時点では、
自動車Aの速さは\(8.0m/s\)
自動車Bの速さは\(18.0m/s\) です。
ここから\(2.0s\)後の速度は
自動車Aが、\(v_A=8.0+a_A×2.0\)
自動車Bが、\(v_B=18.0+a_B×2.0\)
これが同じ速度になっているので、
\(8.0+a_A×2.0=18.0+a_B×2.0\)
うち、\(a_B=-3.0[m/s^2]\)なので、
\(8.0+2.0a_A=18.0-3.0×2.0\)
\(8.0+2.0a_A=12.0\)
\(2.0a_A=4.0\)
\(a_A=2.0[m/s^2]\)
(2)
\(t=2.0s\)の時点で、自動車Bは原点、自動車Aは\(l[m]\)の点にいるものとします。
\(t=4.0s\)の時点で、自動車Bは\(x_B[m]\)、自動車Aは車間距離\(5.0m\)なので、\((x_B+5)[m]\)の点にいます。
\(t=2.0s\)から\(t=4.0s\)の間に、自動車Bが進んだ距離\(x_B\)は、
\(x=v_0t+\frac{1}{2}at^2\) より
\(x_B=v_0t+\displaystyle\frac{1}{2}a_Bt^2\)
\(x_B=18.0×2.0+\displaystyle\frac{1}{2}×(-3.0)×2.0^2\)
\(x_B=36-6.0\)
\(x_B=30[m]\)
細かいことに触れますが、計算第一項で\(18.0×2.0\)があるため、積の有効数字により、解は\(36.0\)ではなく、有効数字2桁の\(36\)となります。計算第二項で、\(-6.0\)が求まりますが、これらを最後に計算するときに、差の有効数字によって\(30.0\)とならずに、最も大きい桁に合わせて\(30\)となっています。
どこまで厳密に考えていくのか難しいところではありますが、リードの解答が正しいです。
\(t=2.0s\)から\(t=4.0s\)の間に、自動車Aが進んだ距離\(x_A\)は、
\(x_A=l+(\)2.0s間に進んだ距離\()\)
\(x_A=l+(8.0×2.0+\displaystyle\frac{1}{2}×2.0×2.0^2)\)
\(x_A=l+(16+4.0)\)
\(x_A=l+20 [m]\)
となります。こちらも有効数字の計算方法から、\(l+20.0\)ではなく\(l+20\)となっているので注意が必要です。
そして、これらの車間距離は\(t=4.0s\)の時点では\(5.0m\)だけ離れているので、
\(x_B+5.0=x_A\)
\(35=l+20\)
よって
\(l=15m\)
となります。