(ア)
物体Aの速度グラフを見ると、速度が\(2m/s\)のまま変わらずにいます。
ということは加速も減速もしていないということなので、加速度の大きさは\(0m/s^2\)です。
(イ)
物体Bの加速度は速度グラフの傾きから計算しましょう。
\(加速度=\displaystyle\frac{縦軸の変化量}{横軸の変化量}\)
\(=\displaystyle\frac{速度変化}{時間変化}=\frac{\Delta v}{\Delta t}\)
\(=\displaystyle\frac{2}{4}=0.50m/s^2\)
となります。
(ウ)
距離については、速度グラフの面積から計算します。
物体Aについて、面積は、
面積\(=2×2=4m\)
です。
物体Bについて、グラフから2秒時点での速さは\(1m/s\)だと読み取れます。
面積\(=\displaystyle\frac{1}{2}×1×2=1m\)
となります。
よって、両者の距離は\(3m\)となります。
(エ)
物体Aが描く面積と、物体Bが描く面積が等しくなった時に、両者の進んだ距離が等しいということになります。
この問題の場合、模範解答のように特段難しい計算を追わなくても、\(8s\)が求まるかと思います。それでいいと思います。
模範解答には何が書いてあるかということも読み解いておきます。
一般には何秒で面積が一緒になるかわかりませんので、そのときの時刻を\(t\)と置くことにします。
このとき、物体Aが描く面積は底辺を\(t\)、高さを\(2\)として、\(2t\)となります。
一方、物体Bが描く三角形の面積は、底辺の\(t\)はすぐにわかりますが、高さを求めておかなければいけません。
(イ)で計算したように、傾きが\(0.5\)ですので、時刻\(t\)のときの速さは\(0.5t\)となります。これを高さとします。
すると物体Bが描く面積は、
\(\displaystyle\frac{1}{2}×t×0.5t\)
\(=\displaystyle\frac{1}{4}t^2\)
となります。物体Aの面積と物体Bの面積が等しいとき、
\(2t=\displaystyle\frac{1}{4}t^2\)
両辺4倍して、
\(8t=t^2\)
\(t\)はゼロではないので両辺を\(t\)で割ると、
\(t=8[s]\)
となり、きちんと計算でも求まることが分かります。ただ、この問題ではグラフを見れば\(8s\)で面積が一緒になることがすぐにわかりますので、途中式まで丁寧に追わなくてもいいと思います。
(オ)
グラフより、8秒の時点では、物体Aの速さが\(2m/s\)、物体Bの速さが\(4m/s\)であるとわかります。
相対速度は、「相手の速度-自分の速度」を計算することで求めることができますが「物体Bに対する物体Aの相対速度」と言われたときに、どちらが相手でどちらが自分かが分からないという人も多くみられます。
このときのコツとして、相対速度では、「に対する」を「から見た」に書き換えることで日本語の対応関係をみつけることができます。
「物体Bに対する物体Aの相対速度」は、「物体Bから見た物体Aの相対速度」ということになりますので、物体Bが自分、物体Aが相手ということが分かります。
よって、
相手-自分\(=2m/s-4m/s\)
\(-2m/s\)
となり、(オ)が求まります。