新リ物基 応問21

(1)

自動車Bの加速度は比較的簡単に求めることができます。

\(v=v_0+a_Bt\) より

\(18.0=24.0+a_B×2.0\)

\(2.0a_B=18.0-24.0\)

\(2.0a_B=-6.0\)

\(a_B=-3.0[m/s^2]\)

 

自動車Aの加速度は、いくつかの公式を組み合わせないと求められません。

自動車Aと自動車Bの速度を比較したとき、自動車Bの方が速いと、車間距離は短くなります。

自動車Aの方が速いと、車間距離は広がっていきます。

自動車Aと自動車Bの速度が同じ大きさだと、車間距離は変化せず保たれたままとなります。

 

\(t=4.0s\)のとき、車間距離は最短となり、\(5.0m\)だと書いてありますので、この瞬間、自動車Aと自動車Bがちょうど同じ速さになっている、と読み取らなければいけません。なかなか気づきにくいところですね。

 

自動車Aがアクセルを踏み始めた\(t=2.0s\)の時点から考えてみます。この時点では、

自動車Aの速さは\(8.0m/s\)

自動車Bの速さは\(18.0m/s\) です。

 

ここから\(2.0s\)後の速度は

自動車Aが、\(v_A=8.0+a_A×2.0\)

自動車Bが、\(v_B=18.0+a_B×2.0\)

 

これが同じ速度になっているので、

\(8.0+a_A×2.0=18.0+a_B×2.0\)

 

うち、\(a_B=-3.0[m/s^2]\)なので、

\(8.0+2.0a_A=18.0-3.0×2.0\)

\(8.0+2.0a_A=12.0\)

\(2.0a_A=4.0\)

\(a_A=2.0[m/s^2]\)

 

 

(2)

\(t=2.0s\)の時点で、自動車Bは原点、自動車Aは\(l[m]\)の点にいるものとします。

\(t=4.0s\)の時点で、自動車Bは\(x_B[m]\)、自動車Aは車間距離\(5.0m\)なので、\((x_B+5)[m]\)の点にいます。

\(t=2.0s\)から\(t=4.0s\)の間に、自動車Bが進んだ距離\(x_B\)は、

\(x=v_0t+\frac{1}{2}at^2\) より

 

\(x_B=v_0t+\displaystyle\frac{1}{2}a_Bt^2\)

\(x_B=18.0×2.0+\displaystyle\frac{1}{2}×(-3.0)×2.0^2\)

\(x_B=36-6.0\)

\(x_B=30[m]\)

 

細かいことに触れますが、計算第一項で\(18.0×2.0\)があるため、積の有効数字により、解は\(36.0\)ではなく、有効数字2桁の\(36\)となります。計算第二項で、\(-6.0\)が求まりますが、これらを最後に計算するときに、差の有効数字によって\(30.0\)とならずに、最も大きい桁に合わせて\(30\)となっています。

どこまで厳密に考えていくのか難しいところではありますが、リードの解答が正しいです。

 

\(t=2.0s\)から\(t=4.0s\)の間に、自動車Aが進んだ距離\(x_A\)は、

\(x_A=l+(\)2.0s間に進んだ距離\()\)

\(x_A=l+(8.0×2.0+\displaystyle\frac{1}{2}×2.0×2.0^2)\)

\(x_A=l+(16+4.0)\)

\(x_A=l+20 [m]\)

 

となります。こちらも有効数字の計算方法から、\(l+20.0\)ではなく\(l+20\)となっているので注意が必要です。

そして、これらの車間距離は\(t=4.0s\)の時点では\(5.0m\)だけ離れているので、

 

\(x_B+5.0=x_A\)

\(35=l+20\)

よって

\(l=15m\)

 

となります。