新リ物基 基問31

(1)

水平投射では、水平方向には重力を受けませんので、単なる等速運動として考えることができます。

要は、「距離=速さ×時間」という公式を使えばいいということです。

 

\(l=vt\) より

 

\(l=6.0×3.0\)

 

\(l=18[m]\)

 

となります。このとき、有効数字のことを考えると、2ケタ×2ケタの計算をしていますので、解答も2ケタにする必要があります。

もし\(18.0[m]\)とすると、それは有効数字的には誤りということになってしまいますので、気をつけてください。

 

 

(2)

水平投射では、鉛直方向には初速度を持たず、重力加速度のみを受けて落下しますので、自由落下をしていると考えることができます。

 

この問題では、単に、高さ\(h[m]\)を自由落下させるのに、どのくらいの時間がかかりますか、ということを問うているに等しいですので、自由落下の問題として読み替えて解きましょう。

 

鉛直下向きを正とすると、

 

\(y=\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\) より

 

\(h=\displaystyle\frac{1}{2}×9.8×3.0^2\)

 

\(h=4.9×9.0\)

 

\(h=44.1≒44[m]\)

 

となりました。これも、計算過程は全て2ケタのかけ算を走らせていますので、最終的な解答も2ケタにしておく方がいいでしょう。

 

ちなみに、\(y=\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\)の\(\displaystyle\frac{1}{2}\)は、計測して求まる「物理量」ではなく、数学の産物として厳密に\(\displaystyle\frac{1}{2}\)ですので、有効数字という概念はありません。

 

有効数字は本来、測定値に適用されるべきものです。