(1)
水平投射では、水平方向には重力を受けませんので、単なる等速運動として考えることができます。
要は、「距離=速さ×時間」という公式を使えばいいということです。
\(l=vt\) より
\(l=6.0×3.0\)
\(l=18[m]\)
となります。このとき、有効数字のことを考えると、2ケタ×2ケタの計算をしていますので、解答も2ケタにする必要があります。
もし\(18.0[m]\)とすると、それは有効数字的には誤りということになってしまいますので、気をつけてください。
(2)
水平投射では、鉛直方向には初速度を持たず、重力加速度のみを受けて落下しますので、自由落下をしていると考えることができます。
この問題では、単に、高さ\(h[m]\)を自由落下させるのに、どのくらいの時間がかかりますか、ということを問うているに等しいですので、自由落下の問題として読み替えて解きましょう。
鉛直下向きを正とすると、
\(y=\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\) より
\(h=\displaystyle\frac{1}{2}×9.8×3.0^2\)
\(h=4.9×9.0\)
\(h=44.1≒44[m]\)
となりました。これも、計算過程は全て2ケタのかけ算を走らせていますので、最終的な解答も2ケタにしておく方がいいでしょう。
ちなみに、\(y=\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\)の\(\displaystyle\frac{1}{2}\)は、計測して求まる「物理量」ではなく、数学の産物として厳密に\(\displaystyle\frac{1}{2}\)ですので、有効数字という概念はありません。
有効数字は本来、測定値に適用されるべきものです。