鉛直投げ下ろしの公式を覚えて代入するだけの問題ですが、これも自由落下と同様に、公式を新たに覚えるのではなくて、等加速度運動の3公式から、鉛直投げ下ろしの公式への変換方法を知っておいてくほうがお得です。
(1)
\(x=v_0t+\displaystyle\frac{1}{2}at^2\) より
鉛直投げ下ろしのときは、加速度を\(a\)ではなくて\(g\)、落下方向を\(x\)軸ではなくて\(y\)軸方向とする変換をしてやります。
\(y=v_0t+\displaystyle\frac{1}{2}gt^2\)
ここに、分かっている値を代入していきましょう。
\(39.2=9.8t+\displaystyle\frac{1}{2}・9.8・t^2\)
\(39.2=9.8t+4.9t^2\)
両辺を\(4.9\)で割る、というワザを使ってやります。
これは落体でよく使うワザですので、知っておくといいでしょう。
\(8=2t+t^2\)
\(t^2+2t-8=0\)
\((t-2)(t+4)=0\)
\(t=2.0s\)
時間がマイナスにならないのは自明ですので、数学のように、\(t=-4.0s\)は不適、というような文言は省略してもかまいません。
(2)
続いて速さについて求めます。
\(v=v_0+at\) より
鉛直投げ下ろしのときは、加速度を\(a\)ではなくて\(g\)として、
\(v=v_0+gt\)
(1)より、\(t=2.0s\)であるから
\(=9.8+9.8・2.0\)
\(=9.8+19.6\)
\(=29.4\)
\(=29m/s\)
こちらも有効数字に注意しましょう。四捨五入するときに、勢い余って\(30m/s\)にしてしまった人は要注意です。