重力を、斜面方向下向きと、斜面に垂直な方向へ分解します。すると、図の赤い矢印のように分力が作図されます。
公式通りにいけば、このとき、斜面方向下向きの力は\(mg\sin\theta\)、斜面に垂直な方向への力は\(mg\cos\theta\)から計算をしますが、問題文に\(\theta\)が書いていないときには、\(\sin\theta\)と\(\cos\theta\)は一度も使うことなく解くこともできます。
この問題の場合であれば、重力(黄色い矢印)と、重力の分力(赤い矢印)との間にできる直角三角形に\(1:1:\sqrt{2}\)の関係がありますので、それを利用する方が断然ラクです。
斜面方向下向きの分力は、\(1:\sqrt{2}\)の関係から、重力の\(\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}\)倍の大きさの力だとわかります。
物体にかかる重力、つまり物体の重さは\(20N\)ですので、\(20×\displaystyle\frac{1}{\sqrt{2}}=14[N]\)
これが、糸の張力\(T\)とつり合っているので、
\(T=14[N]\)
また、斜面に垂直な方向の分力は、今求めた斜面方向下向きの分力と、\(1:1\)の関係があるのが分かります。
なので、\(14[N]\)
これが、垂直抗力\(N\)とつり合っているので、
\(N=14N\)
となります。