(1)
グラフから、\(A=0.20[m]\)、\(\lambda=4.0[m]\)はすぐに読み取れます。
周期は、これらの数値を波の基本式に適用して、
\(T=\displaystyle\frac{\lambda}{v}=\frac{4.0}{5.0}=0.80[s]\)
(2)
問題に与えられている波は\(x\)軸正の向きに進んでいます。この波を例えば海の波だとイメージして、原点に浮いている人が次の瞬間に上に進むのか下に進むのかを考えてみます。
すると、少し時間が経過して波形が少し動いたとき、原点付近には今から谷がやってくることに気づきます。
谷がやってくるということは原点の媒質は今から下に動くということを意味します。
横軸を時間として、原点の媒質の振動をグラフに表すと、図のようになります。
見ての通り、この波形は\(-\sin\theta\)の形の波形となっていますので、位相差がどうとか、正弦波の公式がどうとか、そういう難しいことを考えずに、直感的にそのまま式を立ててしまいましょう。
グラフの形から、求めたい式の形は
\(y=-A\sin\omega t\)
と書ける。ここから式変形をして、
\(y=-A\sin\displaystyle\frac{2\pi}{T} t\)
分かっている値を代入して、
\(y=-0.20\sin\displaystyle\frac{2\pi t}{0.80}\)
\(y=-0.20\sin 2.5\pi t[m]\)
となります。
(3)
原点における振動が
\(y=-0.20\sin 2.5\pi t\)
で与えられているとき、原点から\(x\)だけ離れた点に波が伝わるには、少しだけ時間的な遅れが発生します。
この遅れは、波の速さを\(v\)とすれば、\(t_0=\displaystyle\frac{x}{v}\)だけ生じることになりますので、元の波の時間の部分に波が伝わるために振動が遅れる分を含めて、
\(y=-0.20\sin 2.5\pi (t-t_0)\)
と表現しましょう。この\(t_0\)に具体値を代入して、
\(y=-0.20\sin 2.5\pi \left(t-\displaystyle\frac{x}{v}\right)\)
さらに、\(v=5.0[m/s]\)は問題文に書いてありますので、これも代入して
\(y=-0.20\sin 2.5\pi \left(t-\displaystyle\frac{x}{5.0}\right)[m]\)
として、これで完成です。
(4)
(3)の式に\(t=2.0[s]\)、\(x=31[m]\)を代入します。すると、
\(y=-0.20\sin 2.5\pi \left(2.0-\displaystyle\frac{31}{5.0}\right)\)
\(y=-0.20\sin 2.5\pi \left(-\displaystyle\frac{21}{5}\right)\)
\(y=0.20\sin \displaystyle\frac{21}{2}\pi\)
\(y=0.20\sin \displaystyle\frac{\pi}{2}\)
\(y=0.20[m]\)
となり、実質計算だけの問題ということです。