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リ物 基142

(1)

問題文にたくさん情報が与えられていますので、これらを使ってとりあえず波長を求めることにします。

波の基本式から、

 \(v=\displaystyle\frac{\lambda}{T}\) より

 

 \(3.6=\displaystyle\frac{\lambda}{0.2}\)

 

 \(\lambda=0.72[m]\)

 

と求まります。なので、波長が\(0.72[m]\)の波を描くことになります。グラフを見る限り\(t=0\)のときは媒質が原点にあることも分かりますので、原点からスタートしたグラフを描けばいいというところまではすぐに分かりそうです。

 

問題はこの概形が\(\sin\theta\)の形になるのか、\(-\sin\theta\)の形になるのかです。

 

問題文から、波は\(x\)軸の正に進んでいて、原点の媒質は今から負に振動しようとしているそうです。

 

なので、原点には今から谷がやってくるように波形を描くということになります。

 

そのためには、原点の左側に谷がある波形を描くことになりますので、原点の右側に山がくるグラフを描けばいいわけで、\(\sin\theta\)の形の波を描けばいいことが分かります。

 

よって、解答は上の図の実線の通りとなります。

 

 

(2)

\(x=vt\)から、\(t=1.50[s]\)のときには、

 \(x=3.6×1.50=5.4[m]\)

だけ波が進んでいます。波長\(\lambda\)が\(0.72[m]\)ですので、

 \(5.4÷0.72=7.5\)

から、波は\(7.5\)波長分だけ進んでいると確認できます。

 

(※計算せずに波をグラフ内で進めてみて、イラスト的に確認してもいいですよ)

 

波が\(7.5\)波長分進むと、ちょうど波形は上下が逆転しますので、解答は上の図の点線のようになります。

 

 

(3)

原点の変位は、最初原点にあったものが\(y\)軸の負の向きに振動する、と問題文にありますので、\(-\sin\theta\)の形の式になっていることがわかります。

 

よって、

 \(y=-A\sin \displaystyle\frac{2\pi}{T} t\)

 

ここに、わかっている値を代入すると、

 

 \(y=-0.10\sin \displaystyle\frac{2\pi}{0.20} t\)

 

 \(y=-0.10\sin 10\pi t[m]\)

 

となりました。

 

 

(4)

原点ではなく座標\(x\)における正弦波の式に変形します。原点が振動してから座標\(x\)が振動するまで、時間的な遅れが生じます。その時間的な遅れを\(t_0\)とすると、波の速さが\(v\)、波の伝わる距離が\(x\)ですので、

 

 \(t_0=\displaystyle\frac{x}{v}\)

 

となります。よって、

 

 \(y=-0.10\sin 10\pi(t-t_0)\) としておいて、\(t_0\)を代入すると、

 

 \(y=-0.10\sin 10\pi(t-\displaystyle\frac{x}{v})\)

  

これに分かっている値を代入すると、

 

 \(y=-0.10\sin 10\pi (t-\displaystyle\frac{x}{3.6})[m]\)

 

となります。