(1)
エレベーターが静止しているとき、物体の重さは\(49N\)であったということから、まず最初におもりの質量がいくらなのかを計算しておく。
\(W=mg\) より
\(49=m×9.8\)
\(m=5.0[kg]\)
となる。
いま、エレベーターが上向きに加速しているので、見かけの重力(慣性力)はエレベーターの動きと逆向きの、下向きに加わることになる。
慣性力の公式は\(ma\)で表されるので、
\(f=ma\) より
\(f=5.0×1.2\)
\(f=6.0[N]\)
となる。
元々の重さ\(49N\)に、さらにエレベーターが動くことによって下向きに\(6.0N\)で押さえつけられているというわけです。
よって、はかりの針が示す値は、
\(49+6.0=55[N]\)
ということになります。
(2)
はかりの針が\(40N\)を示すということは、今度は、
\(49-40=9N\)
だけ軽くなっています。
つまり、見かけの力が上向きに\(9N\)で働いている、ということですので、慣性力の公式を使って、
\(f=ma\) より
\(9=5.0a\)
\(a=1.8[m/s^2]\)
となります。
見かけの力が上向きに働いている、ということから、エレベーターは下向きに動いている、ということも分かります。
※いま、この手順は、模範解答の方法を崩して、ゆっくり手順を追って計算した都合上、有効数字のルールを厳密に適用すると\(a=2m/s^2\)ということになってしまいます。ですが、問題文の桁数がすべて\(2\)ケタですので、解答は\(2\)ケタで答える、くらいのルールでいってしまって構いませんので、ここでは\(a=1.8m/s^2\)が解答です。特に問題設定のミスとか、解答のミス、という扱いではないでしょう。