新リ物基 基問104

位置エネルギーと運動エネルギーの和のことを「力学的エネルギー」と言います。

 

この力学的エネルギーは、摩擦や空気抵抗がない条件では「保存」します。

 

昔の科学者が海外の文献を翻訳をしたときにつけたんでしょうか、理科では「保存」という言葉がいくつか登場しますが、意味としては「不変」と解釈するほうが分かりやすいかもしれません。

 

 

▼力学的エネルギー保存則

 位置エネルギー + 運動エネルギー = (一定)

 \(mgh\) \(+\) \(\displaystyle\frac{1}{2}mv^2\) \(=\) 一定

 

 

今回の問題では、この力学的エネルギーを使います。

 

まず、なめらかな水平面上に物体があるときの位置エネルギーと運動エネルギーを考えると、

 位置エネルギー:\(0\)

 運動エネルギー:\(\displaystyle\frac{1}{2}mv_0^2\)

 

次に、最高点での小球の位置エネルギーと運動エネルギーを考えます。

最高点での高さを\(h\)とします。最高点では、もうこれ以上は上に上がりませんので、ちょうど速さは\(0\)になっています。

 位置エネルギー:\(mgh\)

 運動エネルギー:\(0\)

 

 

これら2点での力学的エネルギーは保存していますので、力学的エネルギー保存則より、

 

 \(0+\displaystyle\frac{1}{2}mv_0^2=mgh+0\)

 

両辺ゼロでない\(m\)を割って、

 

 \(\displaystyle\frac{1}{2}v_0^2=gh\)

 

両辺2倍して、

 

 \(v_0^2=2gh\)

 

よって\(h\)は

 

 \(h=\displaystyle\frac{v_0^2}{2h}\) [m]