熱膨張の公式は3つあります。
▼熱膨張
線膨張 \(l=l_0(1+αt)\)
面膨張 \(S=S_0(1+βt)=S_0(1+2αt)\)
体膨張 \(V=V_0(1+γt)=V_0(1+3γt)\)
いずれも添え字0のものは0℃における値です。
また、ここでいう\(α\)、\(β\)、\(γ\)を膨張率といい、単位[/k](毎ケルビン)で表します。
公式の導出等は講義録を参照してください。
リンク:講義録物基33
0℃のとき長さ20mであった鉄製レールを、\(l_0=20\)と表します。
50℃のとき、つまり\(t=50\)のとき1.2cm、つまり\(1.2×10^{-2}m\)だけ伸びているので、
\(l=l_0(1+αt)\) より
\(l=l_0+l_0αt\)
ここで、右辺の第1項は元の長さ、第2項は伸びた分の長さを表しているので、第2項のことだけ考えるのが楽そうです。
\(1.2×10^{-2}=20×α×50\)
\(1.2×10^{-2}=1000α\)
∴
\(α=1.2×10^{-5}[/K]\)
単位は\([/K]\)でも\([1/K]\)でも、どちらでも可です。