温度変化をする際に加える熱を顕熱と言います。
顕熱の公式は
\(Q=mc\Delta T\)
で表されます。
お湯と水を混ぜたとき、
「湯が失った熱量」=「水が得た熱量」
の関係が成立しますので、それぞれで\(Q=mc\Delta T\)を考えてやって、両辺に適用することにしましょう。
まず、この問題の最終地点ですが、90℃の湯と15℃の水を混ぜていますので、混合水はその間のどこか温度を取ることになりますね。
この温度が何度か分からないので、とりあえず\(T\)と置くことにします。
すると、
90℃の湯の方は、90℃から\(T\)[℃]に温度低下
15℃の水の方は、15℃から\(T\)[℃]に温度上昇
することになりますので、それぞれの温度変化分を
[湯] \(\Delta T=90-T\)
[水] \(\Delta T=T-15\)
とすることにします。
デルタの計算方法の基本ルールは「あと-まえ」ですので、符号が気になる人もいるかもしれませんが、このあと
「湯が失った熱量」=「水が得た熱量」
を計算しますので、両辺とも正の数になるように調整してやるほうが都合がいいです。
もし、デルタのルールに忠実に”変化量”を示せば、
[湯] \(\Delta T=T-90\)
[水] \(\Delta T=T-15\)
となりますが、この場合は、
「湯が得た熱量」=「水が得た熱量」
という意味で立式することになり、左辺をマイナス倍して調整することになりますので、結局やってることが同じになります。
このあたり、ややこしくなりますので、シンプルに両辺とも正の数のままで計算するのがいいかと思います。
本題に戻ります。湯と水の温度変化はそれぞれ、
[湯] \(\Delta T=90-T\)
[水] \(\Delta T=T-15\)
となりましたので、熱量保存則から、
\(m_{湯}c_{湯}\Delta T_{湯}=m_{水}c_{水}\Delta T_{水}\)
\(100c(90-T)=200c(T-15)\)
ここで、湯と水の比熱は同じですので、同じ文字\(c\)で置きました。
水の比熱は\(4.2J/(g・K)\)であることが知られていますが、この問題では与えられていませんので文字で置いておきます。
どのみち消えます。
\(100(90-T)=200(T-15)\)
両辺100倍して、
\(90-T=2(T-15)\)
\(90-T=2T-30\)
\(3T=120\)
\(T=40\) [℃]