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新リ物 基242

 基問196や基問197のように、電源と抵抗にT字を書いて分かっている値を代入しようとすると、全然空欄がうまってくれませんので、解けません。

 

 この場合はどうすればいいのかというと、「合成抵抗を求める」という手段に出ます。これはパターン解法として知っておいてください。回路の問題では、まず「① T字穴埋めを考える」、それで手詰まったときには「② 合成抵抗を求める」。それでも無理なときには「③ 電源を流れる電流を文字で置く」、という考え方のステップを置くと、ほぼ100%解けます。

 

 ほぼ、というのは、コンデンサーやダイオード、豆電球などが回路に入ってしまったときは、すんなりとはいかない場合もある、ということです。

 

 

[Step1]

そこで、まずは回路全体の合成抵抗を求めてしまいます。

 

抵抗の並列合成は

 

 \(R_{並列}=\displaystyle\frac{積}{和}\)

 

の公式を使うと早いです。

これを使って、まずはBC間の合成抵抗を求めます。

 

 \(R_{BC}=\displaystyle\frac{10×15}{10+15}\)

 

 \(R_{BC}=\displaystyle\frac{150}{25}=6.0\Omega\)

 

 

[Step2]

次に回路全体の合成抵抗を求めるために、BC間の抵抗とAB間の抵抗を和を取ります。

 

抵抗の直列合成は、単純に足し合わせるだけで求まります。

\(BC\)間の合成抵抗が\(6.0\Omega\)と求まったので、これと\(AB\)間にある\(8.0\Omega\)を足し合わせればいいですね。

 \(R_{AC}=R_{AB}+R_{BC}\)

  \(=8.0+6.0\)

  \(14.0\Omega\)

 

 最後のたし算の有効数字に注意してください。加減算の有効数字は、位を揃えるルールがありますので、小数第一位+小数第一位の計算を行うときは、答えも小数第一位に揃えます。2桁と2桁の計算なので、答えを2桁に揃える、というルールはかけ算やわり算のときに適用される方のルールです。

 

 

[Step3]

回路全体の抵抗が求まったので、電源電圧\(42V\)から回路全体を流れる電流を調べます。

 

電源電圧が\(42V\)のとき、オームの法則 \(V=RI\) から、電流は\(3.0A\)となります。

回路の性質から、これがちょうど\(I_1\)に相当します。

 

 

[Step4]

あとは未知だったために解けなかった大体の数値が使えますので、各抵抗値を流れる電流を計算しましょう。

\(AB\)間の電圧はオームの法則から\(24V\)ですので、\(BC\)間の電圧は\(42-24=18V\)となります。

\(15\Omega\)の抵抗に流れる電流について、もう一度オームの法則を適用すると、

 \(V=RI\) より

 \(18V=15\Omega I_3\)

 \(I_3=1.2A\)

 

すると、のこりの\(I_2\)は、

 \(I_2=3.0-I_3\)

 \(I_2=3.0-1.2\)

 \(I_2=1.8A\)

 

と求まりました。

 

 

(3)別

\(8.0\Omega\)の抵抗に流れる電流が\(3.0A\)だということが分かりましたので、そのあとの分岐では\(I_2\)と\(I_3\)合わせて\(3.0A\)です。

 

この\(3.0A\)を\(10\Omega\)と\(15\Omega\)の抵抗に分配しますが、並列部分の電圧が一定なので、電流は、抵抗値の逆比に分配されます。

 \(10\Omega:15\Omega=2:3\)なので、電流は、その逆比の\(3:2\)になります。

よって、\(3.0A\)を分配すると、それぞれ\(1.8A:1.2A\)ずつ流れることになりますので、\(15\Omega\)の方に流れる電流は\(1.2A\)ですね。