屈折の問題が出たときは、状況をまず表にまとめておくのがいいです。
一例として、左から、入射/屈折角、波の速さ、波長、屈折率、とまとめます。
\(\sin\theta\) |
\(v\) |
\(\lambda\) | \(n\) | |
媒質1 | ||||
媒質2 |
|
ここに、今分かっている値を代入して、分からないものは文字で置いておきましょう。
\(\sin\theta\) |
\(v\) |
\(\lambda\) | \(n\) | |
空気 |
\(\sin\theta\) |
\(3.0×10^8\) | \(\lambda\) | \(1\) |
媒質 | \(\sin30°\) | \(v\) | \(4.0×10^{-7}\) |
\(1.5\) |
屈折の法則の公式は覚えようとすると大変ですが、この表をそのまま分数のように読むと屈折の法則の式を立てたことになります。
ただし、その使い方をするときに1点だけ注意が必要で、「屈折率の欄だけ上下を逆にする」というルールで使っていきます。
表を分数読みすると、
\(\displaystyle\frac{\sin\theta}{\sin30°}=\frac{3.0×10^8}{v}=\frac{\lambda}{4.0×10^{-7}}=\)\(\displaystyle\frac{1.5}{1}\)
となります。ここから各値を求めていくことにしましょう。
(1)
\(\displaystyle\frac{3.0×10^8}{v}=\)\(\displaystyle\frac{1.5}{1}\) より
\(v=2.0×10^8\)[m/s]
\(\displaystyle\frac{\lambda}{4.0×10^{-7}}=\)\(\displaystyle\frac{1.5}{1}\) より
\(\lambda=6.0×10^{-7}\)[m]
(2)
\(\displaystyle\frac{\sin\theta}{\sin30°}=\)\(\displaystyle\frac{1.5}{1}\) より
\(\sin\theta=0.75\)
(3)
媒質中から空気中に光を出す問題なので、全反射はするでしょうね。
全反射が起こるか、起こらないかは「起こる」で即答してしまいましょう。
問題は、その臨界角(全反射が起こる角度)ですが、これは空気側の屈折角が\(90°\)である、と解釈します。
媒質側での入射角を\(i_0\)、空気側での屈折角を\(90°\)として、(2)のように立式すると、
\(\displaystyle\frac{\sin90°}{\sin i_0}=\)\(\displaystyle\frac{1.5}{1}\) より
\(\sin i_0=\displaystyle\frac{2}{3}=0.67\)
となります。