入射光が左側面で屈折します。まずは、これが何度の屈折光になるのか調べてみましょう。
\(\displaystyle\frac{\sin 60°}{\sin\theta_1}=\displaystyle\frac{\sqrt{3}}{1}\) より
\(\sin\theta_1= \displaystyle\frac{1}{\sqrt{3}}・\frac{\sqrt{3}}{2}\)
\(\sin\theta_1= \displaystyle\frac{1}{2}\)
\(\theta_1= 30°\)
次に、ガラス内を通過する光が上側面から出ていくときの屈折角を調べてみましょう。
屈折角が\(30°\)でしたので、そのまま線を伸ばすと、入射角は\(60°\)です。
先ほどと同様に計算します。右辺の分母はもう省略してしまいますね。
\(\displaystyle\frac{\sin\theta_2}{\sin 60°}=\sqrt{3}\) より
\(\sin\theta_2= \sqrt{3} \sin 60°\)
\(\sin\theta_2= \displaystyle\frac{3}{2}\)
これは1を超えていますので、屈折光は解なしです。つまり光が屈折して外に出ていくことができず、全反射しているということになります。入射角が\(60°\)でしたので、反射角が\(60°\)という作図線になりますね。
最後の屈折は計算が要りません。面に垂直な線を書いて、入射角を調べてみると、\(30°\)になります。
ということは、「光線逆進の原理」(光線はどちら向きに進んでも同じ作図線になるという原理)に従って、最初に計算したときの結果が使えます。
はじめ、左側面において、空中で\(60°\)の入射光ではればガラス中で\(30°\)の屈折光であることが分かりましたので、今度はガラス中で\(30°\)の入射光なのであれば、空気に出たときの角度は\(60°\)になるように作図すればよいということになります。
最終的に空気中に出た光は真横に進む作図になりますね。