研究において目指すこと
研究を行う、と言ったとき、何をすれば研究をしたことになるのでしょうか。
なんとなく自分の興味を持ったことを調べてまとめる。こういう、いわゆる自由研究が、中学生や高校生たちにとっては研究だと思われそうですが、ちょっと違うんですね。
自分で研究だと思って進めていたものは、もしかしたら自由工作にすぎないことなのかもしれないですし、もしかしたら調べ学習でとどまっているだけの話なのかもしれません。
ですが、「研究」をする以上、「何らかの学術的問題を提起する」必要があります。
そして、その提起した学術的問題を「解決する」か、もしくは解決しないまでも、解決するに至るまでの道筋の一部について、何らかの「貢献をする」ことでも構いません。
さらに、研究したことを自分の中にストックしていくだけでは何も人類の科学的な進歩には繋がりませんので、必ず「その成果を他者に発表する」ことが必要ですね。
▼研究において目指すこと
・何らかの学術的問題を提起する
・提起した学術的問題を解決する、もしくは貢献する
・研究した成果を他者に発表する
学術的問題とは
ところで、そもそも「学術的問題」とは、どういうもののことを言うのでしょうか。
「学術的問題」というのは、人類が未だ解決していないような科学的知見のことを言います。
そういってしまうと、中学生や高校生は何だか「学術的問題」に挑むのは難しいように思えるかもしれませんが、中学生や高校生にとっての「学術的問題」というのは、少なくとも、教科書に書いてあるような知識や、授業で習うような知識の範囲を超えているものであれば、十分「学術的問題」と言って構わないでしょう。
仮に、その研究内容が、大学生の知識をもってすれば当たり前なことであったとしても、高校生が高校生の視点や観点において研究したものであれば、十分「学術的問題」に取り組んだと言っていいでしょう。
そして「学術的問題」は、そもそも、その知見について、多くの人が解決を期待しているようなものでなければいけません。
▼学術的問題とは
・人類、もしくは中学生や高校生の知識の範囲では未解決の問題
・多くの人が解決を求めているもの