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電磁気10 誘電体

誘電体

充電されたコンデンサーの極板の間に、ゴム板のような不導体を入れたとします。

 

すると、コンデンサーに蓄えられる電気の量を増やすことができます。

 

このとき、極板間隔と極板面積を変えないままで電気容量だけが増えることになりますので、電気容量の式の中で、比例定数の誘電率の部分の数値を変えることで表します。

 

 

▼誘電体を入れたときの電気容量

 \(C=\varepsilon\displaystyle\frac{S}{d}\)

 

 \(C\)[\(F\)]:電気容量

 \(\varepsilon\)[\(F/m\)]:誘電率

 \(S\)[\(m^2\)]:極板面積

 \(d\)[\(m\)]:極板間隔

 

 

このように、コンデンサーの間に不導体を挿入したとき、誘電率がアップする効果がありますので、挿入する不導体のことを「誘電体」と言います。

比誘電率

さて、そうすると、誘電体を入れたことによって、もとの電気容量が何倍になったかが気になるところです。

 

誘電体を入れて変化する値が、誘電率の部分だけですので、新しい誘電体は、真空の誘電体が何倍になったか、ということがはっきり分かるように、次のように書くことにして、その倍数部分を「比誘電率」と呼ぶことにします。

 

▼比誘電率

 \(\varepsilon=\varepsilon_r\varepsilon_0\)

 

 \(\varepsilon\):誘電率

 \(\varepsilon_r\):比誘電率

 \(\varepsilon_0\):真空の誘電率